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横綱白鵬、涙が込み上げて

相撲大阪場所は、横綱白鵬が千秋楽の一番で優勝を決めました。

前人未踏、36回目の優勝を決めたのです。

しかし、優勝を決めた一番は、あまりの呆気なさに場内が
一瞬静まり返り、やがてざわつきました。

日馬富士を破ったその一番、
振り返ってネット等での評価は、ブーイングが多かったようです。

ご覧になってない方は動画をご覧ください。

僕には、この一番、それほどブーイングすべき勝負には見えないのです。

いったん、相手をいなし、崩れた態勢をぶちかまして、
有利な組手を取ろうとしていたように見えます。

呆気ないというなら、むしろ相手の、
いやしくも横綱を張る日馬富士がうかつ過ぎたように見えました。

日馬富士の集中力をよく認識しているから、
白鵬は「いなし」て、力を「逸らす」という戦術をとったように見えるのです。

そのことについて、白鵬はインタビューで語っています。

「ああいう変化で決まると思わなかったので、
 申し訳なく思います」

そして、その後涙をこらえています。

おそらくその涙は、申し訳なさや口惜しさ、
そこに前人未踏の記録達成の喜びが加わった
複雑な思いの結晶だったように見えます。

横綱白鵬関、・・・強ければ強いほど、また向かい風も強くなります。

僕は、白鵬関を大横綱として尊敬しています。

ひとつには、15歳で62キロしかなかったちっぽけな少年が、
徒手空拳で、よその国の孤独な風にさらされ、
誰からも期待されなかったのに、こんなに大きい横綱へと成長したことに。

またひとつには、日本国の「国技」として認められるこの「文化」の将来を、
誰よりも真剣に考えていることに、です。

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一瞬の勝負でした

インタビューで涙・・・の場面です

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