【合コンの現実】堀北真希似の子がセッティングした合コンに期待に胸膨らませて参加した結果・・・
ぱっと見て思いついた言葉が「愉快な仲間たち」でした。私はドラゴンクエストが好きなのです。
堀北真希と愉快な仲間たちがそこに待っていました。
ドラゴンクエストⅥにマッドロンという魔物が出てくるんですが、
私は現実世界でも遭遇する、しかも2匹同時に出てくるとは思いませんでした。
ちなみにマッドロンとはゾンビ系です。
●コメント
マッドロン吹いた。寝よう
■私
なんとマッドロンは双子だったのです。
私はゾンビ系+リップス=マッドロン+2
なるほど、なるほど、などと要らぬことを考えていたのですが、
この時点で他の殿方たちは私の友達を若干恨めしそうに睨んでいました。
で、期待の残りの♀二人はどうだったかというと、
やはり魔物でした。
堀北真希さんはさぞ口笛が上手だったに違いありません。
●コメント
くちぶえ吹いたwwwww
■私
堀北さんが「あれ~ 遅いね~」などと天使のような笑顔をちらつかせながら呟いていた時に、
画面が真っ黒になり、奴らがやってきたのです。
なんと現れたのはテンツクとキラートーテムでした。
●コメント
きっとマッドロン×2を倒した直後なんだろ
■私
皆さんはテンツクというモンスターをご存知ですか。
ドラゴンクエストⅥではリップスなどと並ぶ雑魚モンスターであり、
Ⅸではある老人から「孫にテンツクに似てると言われ悔しいからテンツクを10匹倒してきて」
というクエストもあります。
そんな感じの見た目です。
トーテムキラーはⅣ経験者なら印象深い人も多いでしょう。
複数で現れ、HPが低くなるとメガンテという糞っぷりです。
そしてあの忘れられない顔です。
一匹だけだったのが幸いでした。
私はマッドロンがいきなり2匹現れた時点で悟りの境地に至っていたので、
テンツクとトーテムキラーの登場には、
「よりにもよってゾンビ・虫・物質系とは華やかですね」等と皮肉じみた事を考えていました。
残念ながら他の殿方の顔は冷め切っていました。
というか全員堀北真希さんを凝視していました。
そう、楽しい合コンはいつのまにか一人のみしか救われないバトルロワイヤルになっていたのです。
もう待ち合わせ場所に来てしまったのでどう足掻こうと戦闘からは逃れられません。
大体逃げても魔物たちにどうせ回りこめられてしまうでしょう。
●コメント
メガンテ使えよ
堀北とお前ともども全滅させるんだ
●コメント
Ⅵでなかまになったっけ
スーパーテンツク
■私
なります。なりやすいです。
そこで私は良い提案を出しました。我ながらに絶妙な計略です。
「皆で映画を見に行きましょう」、と。
マッドロンAが「え、でも計画~」などと口走りましたが、
私にはもちろん男性全員のサポートの恩恵があるはずです。
なぜですかって?
映画を見に行けば
1.会話しなくて良い
2.顔を見なくて良い
3.時間を食う
からです。
案の定テニサー、医学部、バンドマンも声を揃え、「映画に行こう」と賛成を示しました。
そう、我々は血を流さず生き延びる道を選んだのです。
友達「えー、でも俺最近のほとんど見たし。なー堀北もだろ?」
とんだ伏兵が現れましたよ。
この時点で私はやっと理解しました。騙されていたのだと。
友達はハナからこうなることを予測していたです。
自然と自分は元から知り合いである堀北真希とくっつき、
我々が残された魔物たち相手に悪戦苦闘するのを眺めるつもりだったのです。
●コメントA
俺頭だけでかくてデスピサロみたいだなって言われたんだけど
■私
>>コメントA
あそこが顔並にでかいなんて良かったじゃないですか。
唖然としている私、テニサー、医学部、バンドマンをほっとき、
悪魔神官は堀北真希をたぶらかしていました。
その間にマッドロンたちから放たれる異臭が我々勇者一行を包み込みました。
気づいたら私の隣にはテンツクがたっており、我々は悪魔神官の策通りに居酒屋へと拉致られました。
●コメント
友しねええええええああああああああああああ
●コメント
文才ありすぎ
■私
私たちは破滅への道をたどりました。居酒屋→ホテルの連携技はあまりにも有名であります。
抜けるなら今しかありません。
医学部「実はさ、俺試験がもうちょいであるからあんま長くはいられないんだよね」
悪魔神官「この前終わったから今日は自由だって昨日いってたじゃん」
悪魔神官の邪悪な笑みが我々に逃げ道など存在しないということを知らしめました。
たどり着いた居酒屋はその時間帯では生は飲み放題という悪魔じみた場所でした。
金のかかる場所ならばあまり飲まずに帰れると思ったのですがこれではもう逃げようがありません。
魔物に囲まれたまま酔いつぶれるなど危険すぎます。いくらHPがあっても足りません。
●コメント
パンツはいた・・・(´・ω・)
■私
しかも私の隣にはテンツクです。
その大きな釜のような口からべらべらとくだらぬ言葉を吐いてきます。
私はまもりをかためながら、斜め横にいるテニサーと会話をすることにしました。
場所的にいうと
堀北真希 バンドマン トーテムキラー テニサー マッドロンB
悪魔神官 マッドロンA 医学部 テンツク 私
こんな感じでございます。
私はなぜか端っこに追い込まれ、テンツクとマッドロンBに囲まれていました。
●コメント
眠れなくて眠くなりそうなスレ開いたのに、面白すぎて寝たくないwww
■私
それにしてもテンツクがしつこく話してきます。
執拗にです。
そこで私は思い出しました。
魔物たちの出現によるPTSDでいつにしか忘れていたことをです。
ワクワクを思い出すんだ。
悪魔神官はそういえば言っていました。私に好意がある女性がいると。
私に好意を持っている女性がいることを思い出した私。
そして隣にいるテンツクを見る私。
残念ながらテンツクはモシャスを覚えません。
改めて私はこの異様な情況に危機感を感じました。
このままでは確実に食い殺されてしまいます。
私はテニサーに再び助けを求めました。
だがテニサーは無我夢中で医学部と談笑中でした。
ラフメイカー 冗談じゃない 状態です。
私だけ一人置いて行かないでください。
でも時間の問題でした。テンツクを無視するのにも無理がでてきました。
マッドロンBはその油したたる手を舐めながら手羽先を食べています。
●コメントB
テンツク+私さん=???
配合しますか?
→はい
■私
>>コメントB
やめてください 死んでしまいます。
私ははらをくくりました。戦闘を開始すると。
こうなるとまず戦略を練らなければなりません。
私は自分の置かれている情況を分析し、まうマッドロンBを攻略することに決めました。
かくして放浪の勇者対マッドロンB、テンツクの戦いが始まったわけです。
なんでマッドロンBを先に攻略しようと思ったかというと、もちろん私自身がテンツクに狙われているからです。
場の空気を崩さずテンツクの攻撃を回避するには他のターゲットを攻撃するしかありません。
それにマッドロンの方がなんとなく愛嬌があります。
ちなみにⅥでもザキを唱えてきて厄介なのでマッドロンをまず先に倒しましょう。
●コメント
ちょこちょこドラクエの豆知識入ってるww
●コメント
私、マッドロンB,テンツクで地獄のような自己紹介を済ました後、私は速攻にマッドロンとの会話を始めました。
マッドロンB「私さんはどんな映画見んの?」
ゾンビ系の割には軽快な口調なのに若干苛立ちを覚えました。
私「最近だと『ゾンビ』」
テンツク「あれ怖かったわー」
マッドロンB「しかも最後救われなかったよね~」
私も最後救われないんでしょうか。
私「あと『アイ・アム・レジェンド』とか」
マッドロンB「またゾンビ物wwww」
テンツク「ホラー系すきなんだねww」
私「共感するところがあって」
●コメント
お前の文章大好きだwwwwwwww寝れねぇwwww
■私
テンツク「なにそれwwww」
私「冗談」
マッドロンB「ってかさー 『アイ・アム・レジェンド』ってつまんなかったよねwww」
確かに。 でもマッドロンBに指摘されるとカチンと来ました。
大体初対面の人が挙げた物をつまらないというのは失礼でしょう。
●コメント
共感するところがあって
吹いたwww
■私
私はマッドロンBに力説してやりました。
原作の偉大さ、伝えたかったこと、特典映像のエンディングが本来のエンディングであること。
価値観という概念の重要性。
気づいたらテンツクが恍惚な目で私を見つめていました。
これはしくじりました。
なんということでしょう。知らぬ間にテンツクルートに入ってました。
これはいけません。
普通ならドン引き確定なのに流石テンツク。一味違います。
テンツク「私さんって頭いいんだね~」
私「騙されやすいバカだよ」
テンツク「け・ん・きょ~wwww」
メガネの癖に妙にギャルっぽくかましてるテンツクに苛立ちを覚えました。
しかしテンツクは私の想像の斜め上を行きました。
テンツク「このメガネかけてみて~www」
マッドロンB「似合いそうww」
やめてください 死んでしまいます。
呪われた装備品をなんとかして取りはずした後、私は緊急回避のためにトイレへと旅立ちました。
ラーミアに乗った勇者のごとく私はテーブルの情況を見渡しました。
こんな感じでした。
堀北真希 バンドマン トーテムキラー テニサー マッドロンB
悪魔神官 マッドロンA 医学部 テンツク 私
さらばバンドマン
●コメント
吹いたwwwwww
■私
テニサーと医学部はホモのごとく熱心と勉強について語り合っていました。
さすが医学部。頭の回転が早いようです。
トーテムキラー、マッドロンなどかしこさが低い魔物たちには付いてこれない話題のオンパレードなのでしょう。
その反面バンドマンは無防備です。威嚇するとさかのような彼の髪型も、もはや魔物たちの餌でしかありません。
だがバンドマンの横には堀北真希がいます。
よって、魔物をスルーしつつ女神へのダイレクトアタックが可能な位置です。
無論、悪魔神官がそんなこと許すはずもありません。
バンドマンは犠牲になったのだ。犠牲の犠牲にな。
トイレで顔を洗うと何故か冷静になると同時にふつふつと怒りがこみあげてきました。
いきなり合コンに呼ばれた時点で引き立て役、という可能性は想像していましたが、まさか
魔族討伐のクエストになるとは思いませんでした。
しかも自腹です。王様はひのきのぼうさえくれません。
なぜなら彼は悪魔神官だからです。堀北真希をたぶらかすのにいっぱいいっぱいだからです。
私は鏡を見ながら復讐を誓いました。
同時にこの鏡がラーの鏡だったら良かったのに、とも思いました。
あの腹黒の正体を堀北真希の前でばらしてしまいたい。
一分がとてつもなく長く感じられるトイレを出て、私は再び戦場へと向かいました。
しかし私が戻ると陣形が変わっていました。
堀北真希 テニサー バンドマン マッドロンB
悪魔神官 マッドロンA 医学部 テンツク トーテムキラー
トーテムキラーが本来ならあらぬはずの手で手招きをしている。
テニサーにやられました。私がいなくなった時点でマッドロンB、テンツクに一番近いのはテニサー。
テニサーはそれを見越してなんと堀北真希にダイレクトアタックをかけに行ったのです。
テニサーが消えたので医学部はすかさずバンドマンへと会話相手の対象を変えたのです。
そしてなぜかトーテムキラーが空いていた私の席へ。
●コメント
しかし まわりこまれてしまった!」
■私
トーテムキラー「私さんって結構面白いんだってねwww」
鼻がとても大きいです。
私「そうかな、マッドロンAさんとかテンツクさんの方が愉快だよ(見た目的に考えて)」
トーテムキラー「愉快ってwwww」
テンツク「ハレハレユカイwwwww」
マッドロンA「テンツクちゃんヲタク~www」
テンツク「ニコ動で見てるだけだよwwww」
なるほど、なるほど。ニコ厨でしたか。
●コメント
よし潰せ
■私
マッドロンBのはずですね。あんまり関係ありませんが。
テンツクにニコ厨などという要らぬ属性がついてしまい、私はもう苦笑い。
トーテムキラー「ってかこの後カラオケ行かない?」
テンツク「いくいくーwww」
マッドロンB「いっちょ歌うかーwwww」
テンツク「私さんも行くでしょ?ww」
やめてください 本当に死んでしまいます。
というかいつから下の名前で呼ぶ仲になったんですか。
マッドロンBにいたってはいつからおっさんに変身したのですか?
黙々と手羽先食ってる時点でなんとなく分かったいましたが。
しかし状況的にもっとも悪いのはこの私です。
私だけテンツク、マッドロンB、トーテムキラーによる集中攻撃を受けています。
頼れる男性陣はいません。なぜなら自分たちを救うのに精一杯だからです。
そう、私は生贄に捧げられたのです。
このままでは私だけ魔物達の血沸き肉踊るニコ歌披露会へと連れ去られてしまう。
私はここで賭けに出ました。
私「皆さん、この後カラオケいきませんかー?」
トーテムキラー「いーこーうーよーwww」
テンツク「はーいwww」
マッドロンB「デュフwwww」
マッドロンA「堀北真希も行こうwww」
悪魔神官「え、ちょ」
堀北真希「久しぶりにいこっかー」
堀北真希が行くと言ったので悪魔神官も付いてこなければいけません。
バンドマン、テニサー、医学部がここぞと逃げ出そうとしましたが、勿論そんなことは悪魔神官が許さず。
かくして皆でカラオケに行くことになりました。
●コメント
悪魔神官:あくま
テニサー:賢者
医学部:賢者
バンドマン:賢者
私さん:賢者
このパーティバランス悪すぎじゃね?
●コメント
だからこんなモンスター集団も倒せなかったんだよ
■私
さて、カラオケについた勇者一行。
新たなる戦場でございます。
もちろん策が必要なのでしたが、魔物三匹相手から逃れたのに満足していた私は割と無策でした。
●コメント
おかえりなさい勇者さま
■私
居酒屋でのように受動的な戦法では駄目だいうことは心得ていました。
やはり攻撃こそ最大の防御であります。
また、ついさっきニコ厨と判明したテンツク等からボカロ曲などを歌えなどと迫られたら、
それこそたまったもんじゃありません。
先手必勝です。私は持ち曲を入れました。
テニサー「お、宙船」
そう、私が選んだのはTOKIOの宙船です。
なぜかって言うと歌詞が私たちの置かれている境遇に適切だと考えたからです。
私「お前が消えて喜ぶ者にお前のオールをまかせるな」
歌う最中悪魔神官をじっと見つめてやりました。
こうして宙船を歌い終わりました。
するとなんだか不思議とやる気が出てきました。私たちはこの地獄から生き残るんだと。
振り返るとテンツクが拍手をしていました。
私は華麗にテンツクをスルーし、マイクをテニサーに渡しました。
テニサーの選曲はコブクロの桜。定番であると同時にあまり無駄な恋愛感が出てない曲ですね。
普通はデュエットで歌うといいんですが、メンツがメンツだったので彼は一人で歌っていました。
テニサーも女怪たちの黄色い声をガン無視。
一人で歌い終え、高得点を出し、無言でガッツポーズ。
まさに「これでは一人カラオケと変わらないじゃないですか」、という状態です。
で、問題の三曲目。
これからがマッドロンAとトーテムキラーのターンでございます。
選曲は「モザイクロール」というボカロ曲。
最初からボカロ曲。
さすがニコ厨です。期待を裏切りません。
医学部が笑っていました。
マッドロンA「 とある言葉が君に突き刺さり
傷口から漏れ出す液を「愛」と形容してみた」
トーテムキラー「思いやりの欠如と形だけの交尾は
腐れ縁のキミとアタシによく似ている」
マッドロンから吹き出ている液体はなんと愛だったようです。
ドラクエ全作をやっている私ですが初めて知りました。
顔だけのトーテムキラーの後尾とはどのようなものなのかは想像できません。
●コメント
歌詞きめええええええええ
■私
それにしてもいきなりメンヘラ全開の歌詞でございます。
私はドン引きでございます。
トーテムキラー「愛したっていうのですか?
しがみついて藻掻くことを
殺したっていいじゃないか
キミが嫌うアタシなんて」
メガンテはやめていただきたい。
トーテムキラーとマッドロンAによる奇跡の不協和音がようやく終わりました。
予想以上の破壊力、魔物たちのドヤ顔に我々4人は唖然としていました。
すると今度は悪魔神官が徐に立ち上がりました。
テレビを見ると
「有心論 RADWIMPS」
私は吹き出してしまいました。
悪魔神官「今まで僕がついた嘘と 今まで僕が言ったホント
どっちが多いか怪しくなって 探すのやめた」
この状況でこの選曲。舐めているとしか思えません。
しかもマッドロンAとトーテムキラーの歌った曲をも超える厨二歌詞のオンパレードでございます。
●コメント
だめだこの悪魔神官会心の一撃ぶちかましてえ
■私
悪魔神官「こんなキャッチフレーズを書こう
やっとこさ君のクローンが成功した時にでも
だって君は世界初の肉眼で確認できる愛
地上で唯一出会える神様」
堀北真希が神様に昇格しました。
私はまさか現実でこの曲をカラオケで歌う者と会えるとは思っていなかったので感無量でした。
悪魔神官「2秒前までの自殺志願者を 君は永久幸福論者に変えてくれた
そんな君はもういない いない いない いないけど」
堀北真希を見つめながらとんだ歌詞を歌っている悪魔神官を見て、
私は不覚にも笑ってしまいました。
気づいたら医学部もまたにやけていました。
私は医学部と目を合わせ、共闘する意思を示しました。
ドヤ顔で歌っている悪魔神官をさておき、私は次が誰なのかを見ました。
「ハレ晴れユカイ」
大体想像ができました。
まぁ案の定テンツクだったわけですが。
テンツク「マッドロンBちゃんも!www」
マッドロンB「キターwwww」
医学部「ハレ晴れキター(小声)」
こいつは頼れないと思いました。
テンツク、という時点で私は予測するべきだったんですが、
やはりテンツクはテンツクでした。
誘う踊りでございます。
しかもマッドロンB付きです。
妖艶ならぬ妖怪の盆踊りが始まりました。
言葉では説明しづらいのですが、
16秒あたりの手をあげる仕草
だと思われる振り付けをテンツクがする度に私はにやけてしまいました。
だって、どう見てもテンツクです。本当にありがとうございました。
酒も回っているためにやけてしまう私。
私の方向をチラチラと見るテンツク。
この二つの符号が意味するものはひとつ。
テンツク「次は私さんも一緒に踊ろwww」
だが断る。後できれば苗字、そして君付けで呼んでいただきたい。
●コメント
踊れんの?>ハレ晴れ
■私
踊れるわけないです。
ちなみにマッドロンというのは通常沼の中にいるのでグラフィックの中でも下半身は見えません。
だが私の目の前のマッドロンBは立ち上がり、歌っている。
しかも軽快なリズムに合わせてその腰を振っている。
私にはその光景がシュールでたまりませんでした。
●コメント
マホカンタ!
■私
そして次の選曲。
医学部「俺のターン!」
大してたっていない割には永遠に感じられるこの空間。
そして医学部の番です。
「エアーマンが倒せない」
なるほど。本性を出してきましたか。
●コメント
面白い
支援
■私
ニコ厨歓喜。
私は仲間が暗黒面に落ちるのを見て悲しみにくれました。
いや、彼は隠れニコ厨だったのでありましょう。
しかしこの劣悪な環境に参り、自暴自棄になったのでしょう。
私がもう頼れるのは黙々と唐揚げを食べているテニサー、
そしてさっきから携帯をいじっているだけのバンドマンしかいません。
でも私は内心ほっとしていたんです。
これで医学部が避雷針となってくれるでしょう。
彼を失ったのは悲しいですが私だって自分が一番大事です。
このダンジョンから無事抜けだすことができれば幸せなのです。
医学部「何回やっても 何回やっても エアーマンが倒せないよ」
いや、いまの君になら倒せるよ。
だって今の君には、
テンツク、マッドロンx2、トーテムキラーという頼もしい仲間がいるじゃないか。
そんなことをしみじみと考えている間、曲は終わっていました。
そして未だ一曲も歌っていないのは堀北真希とバンドマンです。
♀たちがバンドマンを見逃すわけがありません。
マッドロンA「ぁたしバンドマンさんが歌うの聞きたいな~wwww」
マッドロンB「たいな~ww」
無駄な双子芸が入りました。
テンツク「なんか凄いの歌ってよ~wwww」
さすがテンツクです。すぐしゃしゃり出てきます。
だいたいバンドマン=ボーカルという訳ではないのにとんだ無茶ぶりです。
地上で唯一出会える神様「聞きたいかもw」
神の言葉には逆らえません。
●コメント
凄いのって何を期待してんだよwww
■私
マッドロンB「洋楽とかwww」
なんというマッドロン。流石ザキを覚える魔物です。
バンドマン「・・・」
どんどん勝手にハードルが上がってきます。
南無三。
USA!USA!のごとく
洋楽 英語 とはしゃぐマッドロン。
最近の魔物は国際的なようです。
バンドマンは少し嫌な顔をしていましたが
やれやれといった感じでカタログを開きました。
バンドマンが選んでる間にニコ厨がまたボカロ曲を披露。
そしてとうとう来てしまったバンドマンの出番。
ボーカルでもないのに無理やり歌わされ、しかも洋楽縛り。
私は慈愛の目で彼を見つめました。
バンドマン「Dani California」
●コメント
バンドマンにザキ連発とかwwwww
■私
バンドマン「califoria rest in peace」
すいませんでした。上手いです。
正直私、舐めてました。Dani Californiaとか普通に歌えると思ってませんでした。
ただのトサカ野郎だと思ってました。
マッドロン「おぅおおおーー」
気持ち悪いです。
地上で唯一出会える神様「すご~いww」
バンドマン「そ? ありがと」
マッドロンA「かっこよすぎぃwwww」
悪魔神官は明らかに面白くなさそうです。
悪魔神官「英語とかwww何言ってるか分からんww」
小物臭が凄まじいです。
この後、
勝手にバンドマンに対してライバル心が芽生えた悪魔神官が二曲連続歌うなどという
誰得な醜態を晒しました。
しかも二曲めが確かSMAPの「ライオンハート」でした。
第三者からすれば必死過ぎて笑えません。
●コメント
あくましんかんはザラキを唱えた!
■私
こうして我々は悪魔神官の
地上で唯一出会える神様への
もはやプロポーズに聞こえるような曲を聞かねばなりませんでした。
私はいつこんな罰を受けなければいけないことをしたのでしょうか。
気づいたら左にトーテムキラー、右にテンツクがよりかかっていました。
トーテムキラー「ねぇ」
テンツク「ライオンハートとかなんかロマンチックだねwww」
酔いが回っている魔物たち。いきなり言いたい放題でございます。
テンツク「なんか私さんも歌ってよww」
案の定の無茶ぶり。 無理です。
というか触らないでください。毒になったらどうするんですか。
私「そうそう、悪魔神官ってカッコイイよね」
私「すごい男らしいっていうかさ、やる時はやるっていう」
私「普段もいいやつだしね」
トーテムキラー「ふーん」
テンツク「私のタイプじゃないな~」
たしかに悪魔神官は虫系ではないですからね。
テンツク「ぁたしのタイプは~」
言わないでください 死んでしまいます。
医学部「ねぇねぇ 次これ一緒に歌おうよwww」
テンツク「なーに?」
トーテムキラー「いいよーwww」
医学部。あなたの恩は決して忘れません。
●コメント
医学部頑張れ
■私
こうしてなんだかんだで生き地獄のような時間が過ぎていきました。
私は華麗に魔物達のアプローチをかわしつつ、
勝手に自爆してくれる偉大な仲間たちへと受け流していました。
テニサーはいつの間にかトイレに行っており、ずいぶんたっても帰って来ていませんでした。
悪魔神官は必死に堀北真希にしもふり肉を与えていましたが、
あまり堀北真希はなついていないようでした。
テニサーが逃げたということは信じたくありませんでしたが
実際いくらたっても彼はトイレから帰って来ません。
こうしていると必然的に私にも歌う機会が数十分に一回の割合で来てしまいます。
私は毎回一人で歌うか、バンドマン・医学部と一緒に歌うという方法を取って
魔物とのデュエットという絶対あってはならない情況を回避してきました。
しかしこれでは時間の問題です。カラオケは安いので半永久的にいられます。
私は必死に祈りました。
誰かこの私を救ってください。
私はまだ死にたくないんです。
まだ、こんなところで食われたくはないんです。
悪魔神官の策略で死ぬなんてまっぴらです。
テニサー「あ、もう こんな時間じゃんw」
王の帰還です。
「トイレ」からいきなり帰ってきて、
「もうこんな時間じゃんww」等と言うのは
とんでもなく図々しい奴だなと思いましたが、
そんな文句は言ってられません。
私「そろそろ出ようか」
バンドマン「だな」
医学部「そうだね」
悪魔神官「あー お前ら帰るの?帰っていいよ」
何様なんでしょうこいつは。
酔っ払って白いはずの顔が真っ赤なくせに、堀北真希を独り占めする気満々です。
男性陣の露骨な退陣準備に魔物たちも戸惑いながら反応します。
テンツク「そっかーそろそろ帰ろっか」
トーテムキラー「うーん 確かに時間もちょうどいいしww」
マッドロンA「堀北真希ちゃんも帰ろっ」
マッドロンA 良くやった。
●コメント
マッドロンは女神を連れ去ろうとした!
悪魔神官は焦った!
●コメント
神官UZEEEEE
■私
堀北真希「じゃ、帰ろっかww」
悪魔神官「え」
私・医学部・テニサー・バンドマン「じゃ、お開きにしましょう(ざまぁ)」
一人勝ち逃げなど許されないのです。
私の背後から忍び寄る影。
トーテムキラー「ねぇ
ちょっと手伝ってよ」
マッドロンBが倒れてました。
正直これ以上マッドロンたちには近寄りたくない私。
私のシャツの裾をなぜか掴んでいるトーテムキラー。
数秒間微動にもしない私。
医学部「どうしたの?」
これだからお人好しは駄目なんです。
●コメント
医学部ドンマイ
■私
許せ、医学部よ。
あなたに全てを託します。
私はとっさにしのびあしを唱えました。
マッドロンBをテンツクと一緒に持ち上げる医学部。
会計も無事済ませ、そしてそのままカラオケを出る。
医学部、あなたは最高に輝いています。
医学部「え、うわっ」
マッドロンの口からドロドロが医学部の服にドロン。
マッドロンA「あー 飲み過ぎるからー」
全然フォローになってません。
医学部。正直あなたはかわいそうだと思いました。
マッドロンBは恥ずかしくてか、泣いてました。涙と嗚咽が交わる音が道に響きました。
医学部も半べそでした。
なぜかトーテムキラーも泣いていました。
悪魔神官は堀北真希といちゃついていました。
テンツクもバンドマンといちゃついていました。
医学部には悪いと思いましたが、
同時に私はこれは逃げる最高のチャンスだと思いました。
私の頭の中はすでに様々な事に対する「どうしてこうなった」「やめろぉおおお」でいっぱいだったのです。
だいたいテニサーはもうとっくに消えていましたし。
奴はピオラでも知らぬ間に唱えたのでしょうか。
テニサーはドサクサに紛れて逃走したのです。
ふと見たらもういませんでした。
ならば私も、です。
さらば魔物たち。
さらば戦友。
そして悪魔神官、貴様にはいつか笑顔で復讐してやる。
トーテムキラー「私も帰る(小声)」
まさかのトーテムキラー。逃がしてくれる様子ではありません。
ここで私は悪魔の選択に至りました。
トーテムキラーとのタイマンは避け、ここに留まるべきか。
それともトーテムキラーと共に帰るべきか。
私はこのまま長居しても事態が悪化する可能性が高いと思い、帰ることにしました。
私に好意を持っていたとされるテンツクはバンドマンと一緒にいます。
トーテムキラーは確かに危険ですが、
私にとってはテンツクから逃れることが最優先です。
こうして私はトーテムキラーと一緒に駅へ向かうことにしました。
●コメント
嫌な予感がする
■私
駅へ歩く二人。
トーテムキラー「今日は楽しかったね」
私「・・・ うん、色々と」
気まずい沈黙が流れます。
私はスマホをいじることぐらいしかできません。
駅が遠いことを呪いました。
トーテムキラー「私はすごく楽しかったの」
私「それはよかったね(棒)」
この時点で底しれぬ嫌な予感がしました。
何かがおかしい。
何か盛大な勘違いを私はしている、と。
そして数分後私はなんとも言えぬ言葉をトーテムキラーの口から聞くのです。
トーテムキラー「実はぁたしが悪魔神官に私さんを誘ってって頼んだの」
ああ・・・私は重大なミスを犯していたのです。
●コメント
死亡のお知らせ
●コメント
キメラのつばさを投げろ・・・!!はやく!!!
■私
私「ちょ、え?うわ」
私は混乱しました。
あまりに混乱してつい口から本音がでてしまいました。
そう、私に気があったというのはテンツクではなく、まさかのトーテムキラーだったのです。
いきなり隣に座って馴れ馴れしかったからてっきりテンツクかと考えていて私。
なんという失態。なんという浅はかな考えだったのでしょう。
そう、現にテンツクはバンドマンといちゃついています。
気づいたらトーテムキラーが泣いていました。
トーテムキラー「やっぱり・・・・ ひどいょ」
私「え?」
トーテムキラー「どうせ私がブサイクだから嫌なんでしょ!」
私「ちょ」
トーテムキラー「居酒屋でだってマッドロンBちゃんとは楽しく話してたのに私は無視してたしぃ!」
なんというプレイミス。あのテンツク警戒用のマッドロン攻略がまさかの裏目にでました。
トーテムキラー「マッドロンAちゃんはかわいくて私がブサイクだからぁあ?」
いやいやいやいやいやいや ゾンビ系は範囲外です。
●コメント
なんでトーテムは私さんのこと知ってたん?
■私
堀北真希(腹黒)から聞いたらしい。
トーテムキラーは咽び泣いた。
私はなにをしていいのか分からなかった。
大体いつトーテムキラーが私にアプローチをしかけていたのかが分からなかった。
トーテムキラー「カラオケだって他に振るばっかりで全然一緒に歌ってくれなかったしぃいい」
トーテムキラーの立派な鼻から液体が流れ落ちる。
なんということだ。
私は気づかぬうちにトーテムキラーの攻撃を華麗に受け流していたのだ。
●コメント
腹いてぇwww
■私
キラートーテム「そんなことするんだったら最初から興味ないって言ってよ!」
そんなのどう考えても無理ゲーです。本当にありがとうございました。
道の真中で泣き続けるトーテムキラー。それはバンシーに似ていました。
私はもう脳内アストロン状態でした。
何を言ってもバッドエンドになるような気がしました。
無論、トーテムキラーとのグッドエンドなど見たくもありません。
もう疲れ果てた私は
「ごめん」
とだけ言って、駅へとそそくさと向かいました。
私は多大な精神的ダメージ、
合コンという儀式の恐ろしさ、
そして自分の未熟さを思い知りました。
しかし私は無事生き残ったのです。
家に帰り、私は「ムドーやギガントドラゴンが来なかっただけでまし」等と考えながら
眠りにつきました。
トーテムキラーとはもう今後二度と会わないでしょう。
合コンクエスト おしまい。
と思ったのですが二日後、携帯に見知らぬ番号からメールが来ました。
「どこのどいつだが知らんが妹を泣かせたようだな。ちょっと寄るから顔出せ」的な要件が書いてありました。
●コメント
逃げてー
●コメント
リアル仲間呼ばれてんのかよwwwww
●コメント
うぜえwww
●コメント
そして伝説へ
■私
私「え」
もうキラートーテムは結構です。というか私が被害者ですよね。
そんな思いも虚しく、その日の夕方になりました。外から声が聞こえてくるので窓からみると、
いました。
バルザックです。
●コメント
メールの時点で警察呼べよw
●コメント
バルザックとか完全に詰んでるじゃないか
■私
バルザックとか怖すぎです。
ジゴスパーク撃ってきたら勝てる気がしません。
私は腹をくくりました。
話しあおうと。
ちなみにDQMの方のバルザックです。
ドアを開ける私。
睨みつけるバルザック。
バルザックの隣にいるずしおうまる。
あー やっぱり 単体じゃないですね。髪の毛が馬のようです。
よく見たら道のはじっこにバイクに乗っているシルバーデビルもいました。
私「あのじつはごk
バルザック「覚悟できてんだろな」
ずしおうまる「wwwwww」
私「
かくして私は文字通りフルボッコにされました。
何も面白いことがおきるわけでもなく、単純にボコボコにされました。
幸いバルザックたちは暴力だけにしか興味がないようで金などは奪われませんでした。
今回得た教訓
物質系は強い。
おわり
●コメント
えええええええ
■私
ちなみに悪魔神官は堀北真希にさんざん金づるとして使われた挙句、
結局付き合うまではいきませんでした。
しもふり肉をいくら与えても仲間にならない種族がいます。
そう、魔王です。
トーテムキラーに私の番号を渡した、よって間接的にバルザックに私の番号を渡したのも堀北真希です。
悪魔神官・堀北真希。両者もう二度と関わりたくありません。
●コメント
誰かこの無理ゲーの攻略方法を教えてくれ
引用元:http://hibari.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1318274385/
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