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桜を守った住民と市長の短歌

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路やダムを整備すると、私たちの生活は便利で豊かになります。

しかし、そのために大切なものを失ってしまうのかもしれません。

1984年の春、福岡市南区で道路拡幅工事が行われていました。

その工事が予定されている場所には桜の木があり、
これから花を咲かせようというところでした。

しかし、工事の予定では花開く前に伐採される運命にあったのです。

そのことを知った住民の一人が、
自分の気持ちを和歌にしたため、桜の木の枝に吊るしました。

「花あわれ せめてはあとニ旬 ついの開花をゆるし給え」

この歌は当時の福岡市長に宛てられたもので、
「桜が咲くまで、せめてあと20日ほど伐採を待ってください」
という気持が詠われています。

このことは市長の耳にも届きます。

そして市長は、”返歌”をしたためた短冊を、
桜の木の枝に吊るしました。

このやりとりは、市民の多くが知るところとなり、
やがて人の心を動かし、工事の計画をも動かすことになります。

市長の”返歌”はこちらです>>>

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「桜花(はな)おしむ 大和心のうるわしや とわに匂わん 花の心は」

を思う大和心は美しい。この花は永遠に残したいものです。
という気持で詠ったものでしょう。

このことは多くの人の心を動かします。

人の心が動くと、行政も動きます。

この頃の福岡市は、地方ならではの行政方針で動いたのです。

そして、ついに工事の内容が変更され、
桜の木を切らなくてもよいようになりました。

さらに、多くの人が花見を楽しめるよう、
歩道や小さな公園まで作られたのです。

この桜は桧原桜と呼ばれ、今でも春になると美しい花を咲かせます。

住民の人たちに感謝をするかのように。

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