*

【やっぱり親子】3つの偶然に驚き

c187
12歳の少女の作文で、ある選考に入選した作品です。

校の図書室で素敵な本を見つけました。

めったに読まない詩集です。

有名な詩人たちの詩がたくさんのっている詩集です。

ぱらぱらめくると、とても魅力的な言葉が
次々と目に飛び込んできました。

題名は「女の子のマーチ」。

けんかが強くて負けず嫌い、いつもおしとやかでいなさい
と言われている女の子の悩みの詩です。

一行読んでも、二行読んでも、
「おお!!私のことだ!」
と口走ってしまうほど今の私にうりふたつ。

私は自分のことが詩になっているみたいでうれしくて、
どうしてもそれを母に読んであげたくなりました。

私はその本を借りると走って家に帰りましたが、
母はまだ帰っていませんでした。

仕方がないので、かばんを放り投げ
遊びに行くことにしました(男の子も一緒です)。

夕方になったので家に帰ると、
玄関にあるはずの詩集はテーブルの上にありました。

「しまった、おこられるかもしれない」

そこで私はあわてて詩集の話をし始めました。

すると母は笑って、
「やっぱりね」
と言ったのです。

母は続けました。

玄関に放られたかばんから詩集が飛び出していたこと。

いつもは詩など借りてこないのに珍しいと思ったこと。

そして、一編の詩にすぐ目が留まったこと。

詩の中の少女と私が重なり思わず笑ったこと。

さすが私のお母さんだと思っていると、
母は自分の大きな仕事かばんから、
何かを取り出しました。

それを見て私はほんとにびっくりすることになりました>>>

スポンサーリンク

↓Facebookの続きは、こちらからどうぞ↓

母が仕事かばんから取り出したもの、
それは一冊の本でした。

それをうれしそうに私に見せました。

図書館で借りたばかりというその本は詩集でした。

そして、私の本のあのページを開き、
「両方の作者を見てごらん」
と言いました。

そこにはどちらにも「茨木のり子」と書かれていたのです。

同じ日に同じ人によって書かれた詩に
心をひかれたという偶然がキラキラと輝いています。

私はとてもうれしくなりました。

母は言います。

「私の本で感動。あなたの本で感動。同じ作者だったことに感動。
 今日は一粒で三度もおいしいね」

夕食の支度をしながら母はにこにこしています。

私もにこにこしています。

次の休みの日、私は母と本屋に行くことにしました。

あの二冊の詩集を注文するために。

けんかして母のことが大嫌いになっても、
この二冊を手に取れば、あの時の偶然と感動を思い出し、
すぐに仲直りができそうな気がしてきました。

何も言わないけれど、母も同じ気持ちかもしれません。

今、二冊の本は仲良く並んで私の本棚に入っています。

参考本:NTTふれあいトーク大賞優秀作品集(NTT出版)
    「やっぱり親子」より

シェアする

人気記事ランキング

no image
【ドジャース・大谷翔平が待望の第1号ホームラン!】

メジャーリーグ開幕から9試合目、ドジャースの大谷翔平選手が、 今シー

no image
セックスを教えてくれた姉

私も近親相姦の経験があります。その相手は6歳年上の姉でした。私達姉弟は

no image
初めてのクンニ、初めての巨根、相手は実の息子です

44歳になって初めてセックスの喜びを覚えました。去年までの私はセックス

no image
ネトゲで初恋した理系男子…1対1のオフ会で会った超可愛い女性に一目惚れwww

自分は、都内の某有名大学に通う理系の二年生。理系男子です!顔は、えなり

no image
学校のPTA会議は不倫の現場!第二の青春が息子の学校で始まった40代人妻のエロ話

今の夫とは大学生の時に知り合い、お互い自然と惹かれ合い、恋人の関係に。

→もっと見る

CLOSE
CLOSE
PAGE TOP ↑