*

【ウルッとくる話】今日は嫁の命日で、三つ子娘たちの10歳の誕生日。俺は嫁が大好きだったんだ。

結果は、「私でよければ喜んで。幸せにしてくださいね。」
この時もう人生で一番泣いた。泣くの早いって言われたけど、
結婚式は忙しかったけど、すんごい幸せを感じた。

それから嫁は仕事やめて専業主婦になったんだけど、
またまた家事が完璧。
掃除洗濯はもちろん、
俺が今日これが食べたいっていう料理がわかるんだよな。
嫁には。

俺もそんな嫁が大好きで、死ぬ気で働いて、まあまあな所まで
出世したりしてパーティーしてる時、
嫁が妊娠している事がわかった。

男の子で、何か異常な事もなく俺も嫁も大喜び。
嫁がお腹を痛めて生んでくれた俺の子を抱いた時、
泣くよりめっちゃ興奮して
「やったな、ありがとう!可愛い!」しか
言ってなかったと思う。

嫁も笑ってた。

そんなんで教育の上手い嫁のおかげで
息子も優しい良い子に育ち、5才になったある日。

嫁が再び妊娠している事がわかる。
息子を産んでからしばらく子供を身ごもっていなかったので、
俺も嫁もまたまた大喜び。その時(妊娠報告)の会話↓
「俺くーん、ちょっとちょっと」
「何?嫁子どうした?」
「妊娠した」
「」←俺フリーズ
「嬉しい?」
「嬉しい!男かな?女かな?」
「どっちもかもね」
「え?」「え?」
「どういう意味?」
「一人じゃないよ」
「は?へ?双子?」
「ううん、三つ子」
「まじかーーーーーーーーーー!!」

こんな感じ↑でいきなり伝えられた三つ子報告。
もちろん嬉しかったんだけど、
三つ子なんてリスクが高い。

経済的にもどうなのか、嫁とよーくよーく話し合い、産むと決めた。
息子には、 一度に三人のお兄ちゃんになるんだよーって話したら、
息子目を輝かせて、スキップスキップ。

俺も嫁も絶対産むぞーっと拳を挙げて、頑張った。

でも、息子と公園で遊んでいる最中、嫁は倒れた。
息子も同時にパニック起こして、救急車。
その時、息子の側にいられなかった事が一番後悔。

病院に着くと、息子が落ち着いて看護師の側で座ってて、医者が来た。
なんでも、胎盤に異常があって、このままだと嫁も赤子も危ないって。
俺はいきなり選択を迫られた。嫁優先か三つ子優先か。

もちろん嫁を選びたかった。
でも、嫁が前
「私か三つ子かって言われたら三つ子っていう、格好いいお父さんになって」
って言われたの思い出して。

俺は三つ子を選んだ。

しばらくして、息子も疲れて眠ってしまった夜明け、
三つ子が産まれた。
嫁は性別知ってたんだけど、俺は知らなかった。

女の子の二卵性の三つ子で、産まれてすぐ保育器に入れられた。
でも、嫁はもう二度と、目覚める事はなかった。

嫁の葬式で、
「お母さんは?お母さんは?」
って嫁を探す息子を見て、
すごく泣いた。情けないよな、息子の前で。

俺の勝手な選択がなければ、息子はこんな思いをしなかったかもしれない。
三つ子は駄目だったとしても、
また嫁の声も、笑顔も見れたかもしれないのに。
本当に申し訳なかった。



でも、俺はそんな息子と娘達を養わなければならない。
お母さんがいないからって、他の子と違う事をさせたくないと思い
子供達を一度実家に預けて、一心不乱に働いた。

それから3年経って、娘が3才になった。息子は8才。
その日、俺が仕事から帰ってくると久しぶりに嫁の作った料理の匂いがした。
まさかと思ってリビングに入ると、
食卓には嫁がよく作ってくれた料理が沢山並べてあって。

息子は娘と遊びながら、ニコニコしながら
俺に「おかえり、お父さん」って言ったんだ。

俺はまた泣いた。
聞くと、嫁は料理のレシピをノートに書き残していたらしい。
そのノートを見つけた息子は、俺の母親(祖母)に相談して
教わりながら、一緒に作ったらしい。

その料理は、紛れもなく嫁の作った感じの味がして、
またまた泣けてきた。

そんな事があってから、
息子は料理の楽しさにハマったらしく
仕事で帰りが遅い俺の代わりに娘達に料理を振る舞う様になった。

家事もやったりしてくれて、
まるで息子が娘達の母親代わりみたいになった。

息子よ、本当に情けないお父さんでごめん。
ろくに反抗期も迎えず、いつでも妹のため、
父のためと育ってきたお前には感謝しきれない。ありがとう。ありがとう。

さて、今日で10を迎える娘達だが…。
三人とも、性格の良い嫁によく似た美人にそだってくれた。

結局だらだらと書いて締まりがきかない中途半端な俺だけど…

生憎今日はこの雪。ケーキ屋さんに出掛けて
綺麗に飾りつけられた華やかなケーキは買ってあげられない。

でも、俺からの精一杯の愛情を込めたケーキなら、
いくらでも作る。いくらでも出す。
こんなお父さんでごめん。

こうして自己満足にどんどん書いているわけだが、
今どんどん嫁との思い出が溢れてくる。
笑ってる嫁、泣いてる嫁、怒ってる嫁。

それから、嫁が残していってくれた宝物達。
一生大切にしていくから、空で見守っててくれ。

変な話でごめん。見てくれた方ありがとう。
是非是非こんな情けない俺を中傷してください。

以上。娘達が風呂から上がったから、
誕生日パーティー開始だ!

●コメント
いやいやありえん!小説か何かだろう、そんな選択するのなんて!どう考えても嫁だろ・・

●コメント
ありがとう、聞かせて貰いました。

子供を選んで子供達に救われてるね。
どの選択が正しかったなんて、誰にもわかんないよ。

これからも子育て、仕事に励んで下さいね。

●コメント
俺の嫁さんは、1年前に癌で死んじゃったよ。
嫁さんが健在ならば、大切にしてあげてね。

●コメントA
普通は嫁を選ぶけどな

●コメントB
要するに嫁を見殺しにしたんだろ

●コメントC
バカな選択したもんだな。
普通は母体を優先して救命するんだよ。
子供はまた産むこともできるし。

●コメント
>>●コメントA、>>●コメントB、>>●コメントC
お前らなんでここにいるんだ?

今更どうにもならないことなんだからだまってろ。
本人の選択にいちいち文句つけるな。
ここで吐き出したい気持ちを汲んでやれ。

引用元: ・【夢でもいい】嫁に先立たれた奴集まれ 3 【会いたい】

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