*

【修羅場】激務が続き家に帰っても夫婦の会話がほとんど無かった俺が嫁に「いつも感謝している、愛してる」という旨の手紙を渡したら嫁が家から出て行った。

そう言えば話があるとか言ってたとようやく思い出した俺。

ふと気が付くと、嫁が座っていたテーブルの上に茶封筒があった。
表には、“俺くんへ”と書いてあった。
なんだろうかと中を見たら、手紙が入ってた。
そん時は、「おお!嫁とフーチャリングしてる!!」とか呑気に考えてた。
それで、手紙を読んでみた。内容はこんな感じだった。

俺くんへ。
まず、こういう形でしか伝えられないことを謝ります。
俺くんと出会った時は、毎日が楽しかったです。
結婚してからも、家の中はいつも明るく、私は本当に幸せでした。
でも、ここ数年は会話が減り、重い空気が漂っていました。
それでも俺くんを信じようと思ったけど、俺くんは何も言ってくれません。
会話もなく、ただ時間だけが過ぎていく日々。
私には、それが耐え切れなくなりました。
私達は、一度距離を置いたほうがいいのかもしれません。
だから、私も一人で今後を考えてみます。
もし俺くんに私への愛情がなくなっているなら、そう言って下さい。
その時は、私は何も言わずに離婚に応じます。
嫁より

俺、それ読んだ瞬間(*´ω`*)な顔から、一気に( ゚Д゚)に変わって固まってしまった。

それからしばらく呆然と立ってた。
もう一度読み返したけど、やっぱりそれは、嫁からの別居宣言。
俺、また呆然とした。
頭は絶賛混乱中。
でも、思い当たる節はけっこうあった。
確かにあの殺人的スケジュール以降は会話も減ってたし、なんか不機嫌な嫁に積極的に話しかけるのも控えてた。
気を使ったつもりでそっとしてたのが、かえって嫁を追い詰めてたと思い知った。
それからしばらく立ち尽くしてたけど、なぜか急に思い立った。
「俺も出ていこう」と。
自分でも何でそう思ったのか分からんけど、なんか無性に家にいるのが嫌になった。とにかくすぐにでも家を出たかった。
それですぐに会社の上司に連絡。
「なんだ?嫁に逃げられでもしたか?www」と冗談を言って来る上司に「そうっす・・・」と答えると、電話口で上司が慌てまくってた。

とりあえず、3日程休みを貰った。
そっからはよくあんまりよく覚えてない。
駅までフラフラと歩いて、よく分からん駅の切符を買って、電車に乗ってた。
なんかよく頭が働かない中で、ぼけーっと電車に釣り下がった広告見てた。

そっからいくつか電車を乗り継いだ。
乗り継いだというか、駅に止まって、そのプラットホームに止まってる他所行きの電車を見たら、何も考えずに乗り換えてた。
結局、終電近くまで電車に揺られ、聞いたこともない駅に降り立った俺。
乗り越し料金を精算し、初めての街をフラフラと歩いた。
頭の中では嫁との生活を思い出していて、ニヤニヤしたり泣きそうになったり、自分でも良く分からん状態だった。
その夜は公園のベンチで寝た。

翌朝、携帯の着信音で目覚める。
見れば嫁から凄まじいほどの着信があってた。
でも俺、ディスプレイに嫁の名前が映ってるのをぼーっと見て、これまたなぜか携帯を逆パカ。(そん時はガラケーだった)
そのまま近くの空き缶のゴミ箱にポーイした。
またフラフラと歩き始めた。
どこへ行きたいとかは全くなし。ただ目の前にある道を黙々と歩く感じ。

そしたら、そのうち山の袂の結構な田舎に入った。
田んぼ道を歩いていると、足を踏み外してすっ転び、田んぼに落ちる。
田んぼは雨水かなんかが溜まってて、俺泥だらけ。
なんか笑えてきて、そっから一人ヘラヘラ笑ってた。はたから見たら基地外だっただろう。
そんな俺に、「あんた、何してんだ?」と声がかかる。
見れば農作業してた感じの服装の爺ちゃん婆ちゃんが俺を見てた。
すみませんと謝って、再び歩こうと立ち上がると、爺ちゃんから止められる。
なんでも、そんな恰好の人を放っておけないとかなんとか言ってた。
そっから、なぜか老夫婦の家に行く。

爺ちゃんの家で、風呂に入るように言われた。
断ると爺ちゃんに「人の好意は何も言わずに受けろ」と怒られる。
すみませんと謝って大人しく風呂に入る。
上がると服と暖かい緑茶が用意されてたから、俺素直に着替えて飲んだ。
そしたら、婆ちゃんが神妙な顔つきで何があったかと聞いてきた。
たぶん、吐き出したかったんだと思う。
初めて会ったはずのその夫婦に、洗いざらい全部話した。
爺ちゃんたちは何も言わずに聞いていた。
話しながら、なんか無性に泣けてきて泣きまくった。
しばらく泣いたら、爺ちゃんが俺に言ってきた。

夫婦と言うものは、時にぶつかるもの。
その時に大切なのは、相手に向き合うことだ。
こう言うのもなんだが、今のアンタは色んなことから逃げている。
それでは本当に言いたいことは伝わらないし、手遅れになった時に後悔しかしない。
私も婆さんとよくケンカをした。
でも、その度にじっくり話して二人で解決してきた。
夫婦は年齢に関係なく、相手とは通じるものがある。
しっかりと相手と話せば、きっと相手にもアンタの気持ちが伝わるし、相手の気持ちも分かるはずだ。
そのお茶を飲んだら、奥さんのところに帰りなさい。
そして、後悔しないようにとことん話し合いなさい。

だいたいこんな感じの内容。
それ聞いて、俺はまた泣いた。
ちなみに、後から知ったけど、その爺さんは元学校の先生だったらしい。

外はもうすぐ夜だったので、その老夫婦が家に泊めてくれた。
あったかい飯と布団を用意してくれた。
至れり尽くせりって感じ。
それで翌朝、爺ちゃんに駅まで送ってもらった。
そっから丸一日かけて、自宅に帰った。
自宅に帰ると、なんか嫁が帰ってた。
テーブルに座って一人で泣いてた。
それで玄関を入った俺に気付くと、嫁が更に泣きじゃくって猛烈な勢いで俺に抱き付いてきた。
ひたすら「ごめんなさい」って泣いてた。
嫁が実家に帰って一泊した翌朝、俺からもらった封筒を思い出して開けてみたらしい。
そこでようやく、俺のパルプンテが届いたみたい。

聞けば、両親、義両親が総動員で俺を探してて、見つからないから捜索願いって段階だったらしい。
俺は両親に凄まじく怒られた。
義両親にも頭を下げた。
そっから爺ちゃんに言われたとおり、嫁とひたすら話し合った。
そこで、嫁がどれだけ寂しかったかがよく分かった。

翌日、嫁と一緒に老夫婦の家にお礼を言いに行った。
嫁と仲直りしたことを言うと、自分のことみたいに驚いていた。
そこで、婆ちゃんにこそっとどうしてあそこまでしてくれたのかを聞いてみた。
何でも、昔爺ちゃんが教師だったころ、とある生徒が色んな理由で自害したらしい。
その時に爺ちゃんは激しく後悔して、俺を見かけた時の顔が、その生徒の顔とかなり似ていたとか。
つまり爺ちゃんは俺が自殺すると思い、何とか引き留めようとしたらしい。
はたから見たら基地外だと思ってたけど、はたから見ると自殺企図者だったようだ。
何度も爺ちゃん婆ちゃんに頭を下げて、俺達は帰った。

自分のことみたいに驚いていた。
じゃなくて、
自分のことみたいに喜んでいた。だった

まあそれから別居はなくなったし、俺と嫁の夫婦仲はそれまで以上に良くなった。
おかげで半年経った今でも毎日ラブラブ状態。
あれから俺は、極力嫁と色んな話をするようにしている。
嫁もまた、俺に色んな話をしてくる。
あの日ラブレター作戦を決行していなかったら、今頃どうなってたか分からん。
あのおかげで、俺と嫁はやり直せたと言っても過言じゃないだろうし。
とにかく、結果として俺のパルプンテはいい方向に作用してくれたわけだ。

ちなみに、嫁の実家に住む嫁妹が後日こそっと教えてくれた。
朝不機嫌そうな顔をしてた嫁が、俺からの手紙を見た瞬間にボロボロ涙を流して、とても大事そうに手紙を抱きかかえながら「私も愛してます」って泣き叫んでたとか。
それは俺は知らないことになってる。www

これで終わり。
支援ありがとう。

●コメント
丸く収まったから笑い話にできるものの
一歩間違えたら本当にどうしようもなかったんだ

俺さんは周りに恵まれたんだ
その人達を裏切るような事すんなよ

■俺
それは重々承知してる。
それに、一歩間違えたらじゃくて、一ミリでも違ってたら色々アウトだっただろうな。
運が良かっただけの話だな。

昔から俺は何もないんだよ。
これと言った特技はないし、何の才能もない、頭も悪い。
カッこいいわけないし、性格も微妙だと思う。
仕事も効率が悪いってよく言われるし、いてもいなくても変わらんだろう。
それでも嫁っていう最高の女と結婚出来て、職場の上司は時々冗談いうけどホントにいい人ばかり。
今回のパルプンテで、改めて周りの人に心から感謝出来てるよ。

●コメント
よかったなあ。
あれ?俺も目から汁が…

●コメント
書いてくれてありがとう

手紙というのは まぁあれだが
伝えなきゃいけないっていう大事なメッセージが詰まった話でGJ!

●コメント
生きててよかったな

●コメント
もっともっと幸せになれ。

●コメント
寂しい時に男にいいよられたりすると流れて不倫される
嫁がいるのが当たり前で尽くしてもらうのが当たり前だと思わない方がいい

家でてくくらいだから相当

仕事変えるのも考えた方がいいかもね

【集え】妻に「愛してる」と言ってみるスレ41【勇者】
http://maguro.2ch.net/test/read.cgi/tomorrow/1392850534/

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