内気で人見知りの少年時代。大林宜彦監督を変えた男の子
映画「転校生」や「時をかける少女」などで
よく知られている映画監督 大林宜彦さんのお話しです。
大林さんは、子どものころから、
大変、人見知りをする性質で、人前に出るよりは、
一人きりでいる方がいい。
学校の教室などでも、ハイ、ハイと手を挙げて、
自分の意見を言える子供たちを見ても、
僕にはとてもあんなふうには真似できない、
そんな風に思う少年でした。
そんな大林さんに、ある日を境に、
ひとりの友だちができるようになりました。
以下、大林さんの手記から抜粋です。
僕は、ある子と友だちになった。
彼は、クラスの中でも特に明るくて、
ハキハキしていて元気のよい、
僕とはまるで反対の性格を持っているような少年だった。その子と友だちになったきっかけというのが、
ある雨の放課後のことだった。音楽教室に残ってピアノのレッスンをしていた僕が、
ひとり帰ろうと表に出たとたん、
雨の中にぽつねんと立っている、その子に出会ったのだ。いつも皆の前で見せるあの快活な姿はどこにもなく、
妙にしょんぼりと、さびしそうだった。「どうしたの?」と聞くと、
恥ずかしそうにニコッと笑って、
「君のピアノ、上手だなあ」というのである。見ると、目に涙を浮かべている。
それから帰り道、ふたりで肩を並べて歩きながら、
その子が話してくれたのは、その子の家庭の、
お父さんやお母さんやらの、何やらむずかしい、
でもとても悲しい物語だった。「そんなオレの、たったひとり気持ちの通う家族は、
姉ちゃんだけどな、その姉ちゃん、
もう長いこと病気で、死にかけてる」その悲しみを他人に知られたくなくて、
その子はいつも、明るく明るく、ふるまっているのだという。「オレって、なかなか、人に自分のこと
正直に見せるの、下手だから。
…今日はよかった。君のピアノ聞いてるとね、
君にだけは分かってもらえるんじゃないかと、
ごめんな。オレ、なにしろ人見知りだから」あんなに元気で、ハキハキと、誰とでも明るく話すことのできる子が、
自分を人見知りだ、という。その時、ぼくはハッと胸を打たれたのだ>>>
↓Facebookの続きは、こちらからどうぞ↓
ひとりぼっちは、僕だけじゃないのだ、と。
人は誰でも、実はさびしくて、ひとりぼっちで、人見知りなのだ。
それはきっと正直な自分、ありのままの自分を、
他人に分かってもらうことがどんなに難しいか。
そのことを誰もが、心の中ではよく知っているからなのだろう。≪中略≫
「オレな、きょう初めて、友だちができたって思う。
ありがとう。うれしかったよ」こういって、降りしきる雨の中、
いつもの元気な後ろ姿で駆け去っていった彼。彼はこうして、僕という友だちを得た。
しかし、引っ込み思案型の僕だったら、
こういう本当に友だちになり得る子をも、
その子の本質を誤解したまま、
その横を通り過ぎていってしまっただろう。その子から僕が学んだことは、だからこういうことだ。
さびしさを孤独にしてはいけない。
僕は僕のさびしさを、より多く他人の中できたえよう。
他人の中に飛び込んで、その中で自分の愛しい、さびしい、
傷つきやすい心を見つめてみよう。こうして僕は、より広い世界の中に、
旅立つ決意をしたのである。≪中略≫
大人になってから、三十年ぶりに、
僕は小学校時代の同窓会に出席した。昔、僕の友だちであったその子にも
久々に会えるかと楽しみにしていたのだが、
その友人は数年前、交通事故で亡くなったのだと聞いた。そこで僕は、当時の級友たちに、
彼のかくれたさびしさと、
それを伝えるエピソードを語って聞かせた。すると驚いたことに、当時の彼を取り巻いていた、
同じように陽気で元気のいい連中が口をそろえて言った。「そうだよ。あいつはさびしい奴だったよ。
だってよく、ふっとそんな顔をしていたじゃないか。
オレたち、みんなそれを知っていたから、
あいつとはむしろ、むやみと陽気に付き合っていたんだぜ。
だから、君があいつと友だちになってやってくれて、
オレたち喜んでたんだよ」さびしいのは自分だけだと思って過ごしていた僕は、
結局、ひとのさびしさを思いやることのできない、
本当に孤独で嫌な子どもだったろう。その心を開いてくれた遠い日のあの子のことを思いながら、
僕は勇気をもって、ますます他人の中へ、広い人間世界の中へ、
自分のさびしい心の生んだ言葉をみがいて、
語りかけ、語りかけしていこう、と決意を新たにしたのである。
人気記事ランキング
- お隣のシングルマザーの下着でオナってたら、見つかって筆下ろししてもらったw
- 美人で巨乳の三姉妹と夢のような3Pプレイ
- 不倫相手の貞淑だった若妻がどんどんスケベになっていくw
- 巨乳でイキやすいOLと会ったその日に飲んで即ヤリ
- 【竜之介】ほんまにこの子はロック魂のかたまりや
- 小陰唇を開くとそこは透明な液体でヌラヌラと光っていました…
- 【復讐】上部企業から左遷されてきた元上司は最悪な人間で、ありとあらゆるパワハラ三昧。罵倒と説教の嵐でついに鬱で通院する羽目に。悔しかったので死ぬ前に復讐しようと思い決行した。
- 叔母さんにお願いしたら…
- 体の相性は、心の結びつきまで強くするのだと思う
- 処女の従妹に誘われて風呂場で童貞喪失
-
【縁切り】友達カップルが我が家に遊びに来たいと言うので招待した。その彼氏が2歳半のうちの子の食事姿を見て「きったねっ」と言い放ち、「子供好き」と言ったくせにうちの子が遊ぼうと誘うと・・・
http://toro.2ch.net/test/read.cgi/baby/1392211530/
-
【目撃!にっぽん“愛よりも理解を”障害児の学童保育施設「ガラパゴス」】
佐賀県武雄市にある放課後等デイサービス「ガラパゴス」。 発達障害や知的障害のある子どもたちが
-
石破茂氏の父・二郎氏と田中角栄氏の約束
石破茂氏は、今、政権の中枢にいる自民党の実力者です。 その父、石破二郎氏は官僚出身の政治家でした。
-
【赤ちゃんの笑顔が幸福をふりまく】
母乳を卒業して、 はじめて固形食(サツマイモ)を 食べることになった赤ちゃんのブランくん。
-
魚をくすねた料理人を罰さず
江戸幕府創業の功臣、酒井忠世(さかいただよ)が 江戸城から外へ出ようとしたときのことです。 出くわ