「 いい話 」 一覧
戦時中、”よろず”医院だった祖母の泣き笑い
私の祖母は、昭和20年3月まで、 大阪で内科・小児科・産婦人科の医院を開業していました。 当時は健康保険もありましたが、 今のような3分診察ではなく、患者さんたちは診察以外に、 職場や家庭の問題、子
青森からトウモロコシとリンゴの贈り物
青森に赴任している息子からの宅配便を開けて、 まだ朝露のかおりのするトウモロコシとリンゴを手にした時、 私は20年前の、もう一つの小包を思い出しました。 その冬、東京に初めての雪が降った夜でした。
ホームレスの男性が本来の自分を取り戻すために
この男性は、退役軍人であり、 いろんな事情で社会復帰がままならず、 ホームレスになってしまいました。 人は外見のみすぼらしさが、 内面に影響を与えることがままあります。 まず「形から」ともいいます。
背中で若手をリードするベテランの象
ある動物園で3頭の象が飼育されていました。 あるとき、そのうちの若い1頭が 水が入っていないプールに落ちてしまいます。 飼育員は象を救助するため、 作業の邪魔になる他の2頭を象舎に戻そうとしました。
また復活し、いつの日にか再会しよう
去年の11月、こんなことがあった。 旧友が拙宅を訪ねてくるという。 何しろ何十年ぶりの再会だものだから、 俺は年甲斐もなく胸がときめいて、 何日も前から妻に指図して、家を整え、古いアルバムを用意し、
【大すきならんきちさん】 ~7歳の男の子の作文です~
ママにしかられた。 心がくらく小さくなって、ものすごくさみしくなった。 そしたら、ネコのらんきちさんが、 体をよせて「ニャーッ」と、ないた。 「ニャーッ」だけど、らんきちさんのやさしい心が入ってた。
ヒトで言うなら、生みの親より育ての親
ニワトリの子供と言えばヒヨコです。 ただ、鳥は生まれて初めて見た「自分より大きくて動くもの」を 親だと思う習性があるので、人間を生まれて初めて見てしまったら、 ヒヨコは人間を親だと思ってしまいます。
警察官のやさしさに「世の中まだまだ捨てたもんじゃない」
運転手という職業に携わっている人間にとって、交通違反は致命的。 免許停止にでもなれば、生活の危機だ。 それでも、深夜の空いている首都高速を 60キロで走るタクシーなどいないのも事実だし、 都内では違
”はじめてのおつかい”のようなお話し
雨つづきだった8月半ば、夏の陽ざしが戻ってきた。 晴れる日を待ちわびていた息子が、 「千春を連れて、バスで図書館へ行ってくる」と言う。 小学二年の息子は、一学期に生活科の授業で、 図書館行きは経験済